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CARTE DE RESSIDENT(10年カード)の取得、同カードの性質とその更新について

質問。サラリエ滞在です。今回の滞在許可証の更新の際に、来年、カルト・ド・レジダン(10年カード)を申請すれば発行されるだろう、といわれました。カルト・ド・レジダン(10年カード)取得後であれば、転勤や独立も可能という理解でよいでしょうか。また、仕事の時間数を減らしてフランス語学校で学び直すとかも自由でしょうか。      現在、独身ですが、フランス人ではなく日本人と結婚した場合、カルト・ド・レジダン(10年カード)を所持していることは、結婚相手の滞在許可に有利になるのでしょうか。

お答え・見立て。
(1)質問者Aさんの文面にあるように「転勤はCARTE DE RESIDENT(以下、10年カード)取得後」であることをお勧めします。来年の10年カード申請時点で、「実はXか月前にB社からC社へ転勤しました」は「職場の不安定」という判定を受けかねません(パリPREFECTURE DE POLICEでの過去例からの見立て)。この場合は、10年カード発行がお預けになり、SALARIE滞在許可証(1年もの)の再更新にとどまる可能性大でしょう。もちろん、翌年に再挑戦はできます。10年カード申請・取得の観点から見ますと、SALARIE滞在の場合、過去5年間、一貫してB社勤務であること、転職が1回もないこと、これが100点満点でしょう。加えてB社での5年勤務の間に給与もアップ、役職もアップしていれば200点といえましょう。転職が不可というわけではありませんが、頻繁な転職は「職・職場の不安定」の印象を与えましょう。上述の「実はXか月前にB社からC社へ転勤しました」も、転勤先C社での給与も役職も大幅アップ、しかも誰もが知るビッグビジネスへの「栄転」であれば、マイナスにはならないでしょう。

(2)10年カード所持は、会社に勤務しての給与収入、個人資格での自営業、会社形態での事業展開など職業活動、事業活動の資格ではフランス人と同じです。また、B社での勤務時間を減らして語学学校で学び直す、などもAさんとB社との二者間の調整の領域です。SALARIE滞在は、B社との週35-39時間労働契約が前提となりますが、10年カード所持者は、「仕事はしばらく休もう(経済的事情が許せばですが)」「B社で週20時間労働、C社で週18時間労働」、こうしたことは全く自由です。もちろんB社、C社と折り合いがつけば、ですが。つまり、滞在許可証の滞在身分が関係しない、ということです。自営業展開であれば、職種に応じて、滞在許可証の滞在身分をPROFESSION LIBERALE(自由職業者)、COMMERCANT(商業者)、 AUTO-ENTREPRENEUR(AE)などに変えねばなりません。10年カード所持者にはそうした必要がない、ということです。

(3)10年カードは(2)に記したような性質の滞在許可証です。「それでは、10年後の更新の際はどうなのか。収入に年度によってデコボコがあってもいいのか、所得税額にアップダウンがあってもいいのか、所得税を払った年度、収入が大幅ダウンして所得税が発生しなかった年度があってもいいのか、SECURITE SOCIALE(ASSURANNCE MALADIE)が無効になっていてもいいのか、それでも更新されるのか」です。 CESEDA(外国人滞在管理法)のL314-1条にこうあります。                                                   \
La carte de résident est valable dix ans. Sous réserve des dispositions des articles L. 314-5 et L. 314-7, elle est renouvelable de plein droit.
(CARTE DE RESIDENTの期限は10年である。L. 314-5条 および L. 314-7条に抵触しない限り、その更新はplein droit(=却下されることがないの意)である)。                                     
ここで、L. 314-5条は、MARIAGE BLANC(ペーパー婚)、MARIAGE GRIS(詐欺婚)の防止規定です。                  L. 314-7条は、過去10年間に連続して3年以上、フランスを離れていないこと、という規定です。      

ということで、更新に当たっては収入数字がどうの、税金がこうの、SECURITE SOCIALE=ASSURANCE MALADIE(健康保険)が有効かどうか、などは一切関係しません。ひたすら、「過去10年間に連続して3年以上、フランスを離れていなかったかどうか」だけになります。そのチェックはPREFECTUREによって異なりましょう。パリ市・パリ近郊7県(のほとんど)ではDECLARATION SUR L’HONNEURです。「私は過去10年の間に3年以上連続してフランスを離れたことはなかったことを宣誓します」の一筆です。パリではPREFECTURE DE POLICE側が用意した印刷済みのものに日付けと署名するだけです。当室主宰(岡本です)は、2015年12月に3回目の更新をしました。過去2回はパリでしたが、2011年に92県に引越したので、92県庁(NANTERRE)で更新しました。パリと同様、PREFECTURE側が用意した印刷済みのものにDATE ET SIGNEZ(日付けと署名をしなさい)方式でした。            

10年カードは1984年に設置されたものですが、その更新条件「L. 314-7条-過去10年間に連続して3年以上、フランスを離れていないこと」、これは30年余年間、変っていません。CESEDA(外国人滞在管理法)は、大幅・小幅改定を無数に重ねていますが、この更新条件には全く異同がありません。   10年カードの取得条件は法改定の度にで厳しくなっていますが、更新条件は変わっていません。既得権は手厚く保護されている、ということでしょう。

(4)「日本人と結婚した場合、一方がカルト・ド・レジダン(10年カード)を所持していることは、他方の結婚相手の滞在許可に有利になるのでしょうか。」については、稿を改めます。

2016年7月14日  滞在相談室  担当  岡本宏嗣

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