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10年の滞在許可証所持。子供の手も離れてきましたので、自宅でピアノ教師を始めたいのですが、AEとPL、 どちらを選ぶべきでしょうか?

質問.。EU国籍者(SALARIEです)の配偶者として10年の滞在許可証を持っております。 3人の子供の手も離れてきましたので、自宅でピアノ教師を始めようかと思っております。 最初は、おそらく年間10000~15000ユーロほどの収入かと思います。
この場合、AEで登録申請すべきか、PLで登録すべきか(どちらが有利か)わかりません)。
また、ピアノ教師の他にピアノ演奏でも収入を得るようになるとしたら、どちらにするのが適当でしょうか?

お答え・見立て。                                                           

(1)質問者AさんはCARTE DE RESIDENT(10年カード)を所持していますから、フランス人と同じです。ピアノのレッスン教師で指導料(HONORAIRES)を得つつ、X時間/週、音楽系の学校・団体・協会などで給与(SALAIRES)で収入を得ることもできます。文面に「ピアノ演奏でも収入を得るようになるとしたら」とあります。フランスではピアノに限らず舞台演奏活動は通常は給与=SALAIRES(FICHE DE PAYE)払いのようです。中には「HONORAIRES払い」のケース(例:個人が開く私的な演奏会への出演)があるかも知れません。その場合は、指導料収入に算入すればよいでしょう。ピアノ演奏による収入を想定することは、「PL」か「AE」かの選択に関係しないと見てよいでしょう。PLもAEも非給与=NON-SALAIRES=HONORAIRES収入に課せられる社会保障負担費(COTISATIONS SOCIALES)の支払いに関わることです。以下、この社会保障負担費の観点から見てみます。

(2)社会保障負担費の観点からみてPLとAEの違い。 
①PLは前年度の非給与NON-SALAIRES=HONORAIRES収入(年額)に対して、今年度の社会保障負担費(COTISATIONS SOCIALES)を払います。また、Aさんのように、これから始めるので前年度の非給与収入数字はありません、の場合はURSSAF(社会保障負担費徴収公庫)が設定する仮収入数字(毎年、微額調整されます)に対して同負担金が算出され、支払うことになります。現行の仮収入数字は、初年度が7337ユーロ、翌年度が1046ユーロです。                                                            
②PLでの非給与NON-SALAIRES=HONORAIRES収入の処理方法には、「MICRO BNC」という枠があります。BNCはBENEFICE NON COMMERCIAL(、非商業収入)の略称です。MICROは年間32900ユーロを越えない事業規模のことです。このMICRO BNCを選べば、「自動的に」34%の経費控除になります。「自動的に」とは、経費帳簿とか領収書の裏付けなしに34%控除される、ということです。Aさんは「おそらく年間10000~15000ユーロほどの収入」が見込まれるとあります。仮に年間10000ユーロとしましょう。10000ユーロをMICRO BNC(所得申告用紙2042C PROに記入欄があります)で申告しますと、税務局側が34%を差し引いて、「あなたの非給与NON-SALAIRES=HONORAIRES収入の実質収入(課税対象額)は6600ユーロです」としてきます。その旨がAVIS D’IMPOTに記されます。この6600ユーロに対してPL規定率(後述)の社会保障負担費(COTISATIONS SOCIALES)を支払うことになります。年4回の分割払いです。

③一方、AEの収入制限枠はPLのMICRO BNCと同じ年間32900ユーロです。そして、AEは現在進行形方式です。1・2.3月の収入は4月に申告し、その収入数字に対して規定率(後述)の社会保障負担費(COTISATIONS SOCIALES)を支払うことになります。4・5・6月は7月に、7・8・9月は10月に、10・11・12月は翌年Ⅰ月に、というスケジュールです。PLは前年度の数字に対して今年度支払う。AEは当年度について支払う。この違いです。例えばAEにあっては「4・5・6月は収入がなかった」であれば、「収入ゼロ」。従って「社会保障負担費(COTISATIONS SOCIALES)も支払い額ゼロ」が堂々と通用します。                            
④AEは、収入額100%に対して規定率(後述)の社会保障負担費(COTISATIONS SOCIALES)を支払うことになります。PLのように34%経費控除、実質66%に対して、にはなりません。

⑤規定率です。AEは収入数字100に対して22.9%を社会保障負担費(COTISATIONS SOCIALES)として支払うことになります。PLは、職種によって、収入数字によって異なる変数率があるのでAEのように単純明瞭にはなりませんが、26%-29%でしょう。但し、MICRO BNCを選ぶことによって収入の66に対して26%-29%の率で社会保障負担費(COTISATIONS SOCIALES)を請求されることになります。年間10000ユーロの収入を設定すれば、こうなりましょう。年間の社会保障負担費(COTISATIONS SOCIALES)は、AEの場合、10000X22.9%=2290ユーロ(年4回払い) PLの場合 6600X26%-29%=1716-1914ユーロ(年4回払い)。なお、PLの場合、前年度数字がないDEBUTANTには、7337ユーロ(開始初年度)、10426(翌年度)に対して社会保障負担費(COTISATIONS SOCIALES)が請求され、実数字が出た時点で過不足が調整されます。

⑥所得申告・所得税については、その取り扱いに差はありません。AEは、22,9%が社会保障負担費(COTISATIONS SOCIALES)ですが、所得税の前払いを選択すれば2.2%が加わり、25.1%となります。この前払い選択をPRELEVEMENT LIBERATOIREといいます。所得申告・所得税は、それぞれの収入に対して課されません。世帯の所得(夫婦)計算です。Aさんの場合です。配偶者の「給与収入(SALAIRE)」+「AさんのPLもしくはAE収入」の合算になります。ここではAさんがPLであるかAEであるかは所得税の多寡に関係しないでしょう。AE登録をして、PRELEVEMENT LIBERATOIRE(2.2%前払い。既述)を選択した場合(=所得税前払い)の場合は、夫婦合算で算出された税額から前払い(2.2%)税額が調整される方式です。
以上から、ご判断ください。

2016年5月18日 滞在相談室  担当  岡本宏嗣
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便乗で質問させていただきます。

私の社会保障の登録はartisantで、社会保障は経費34%を差し引いた額の約47%(つまり実質、収入の30%)を支払っています。
以前こちらのブログでPLとartisantの社会保障額はあまり変わらないと見たのですが、今回の記事では経費を差し引いた額の26−29%ということで、実質、収入の約17ー19%になり思っていた以上に比率が低くて驚いています。
PLとartisantではこんなにも差があるものなのでしょうか。
ちなみに、年金などの割引などは申請していません(そもそもartisantにもそのようなシステムがあるかもわかりませんが…)

PLの社会保障費比率がこんなに低いのであれば、PLとして登録し直すこと(職種的に不可能ではないです)も検討したいのでご回答よろしくお願いします。
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