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「身分変更の準備」と「Sécurité Socialeの複数公庫への登録」  (1) 

質問。現在パリ在住で、以前今年2月末に「MAISON DES ARTISTES(MDA)と AUTO-ENTREPRENEUR(AE)に同時登録に関して、その場合の納税に関して」というタイトルで質問した者です。 わたしは今パリ市外の美術大に籍をおいて、学生ビザで滞在しています。この大学終了後、学生ビザからアーティスト・ビザ(Maison des Artistes(=MDA)を通して)に変更したいと考えています。  以前の質問にも書かせて頂いたのですが、私の活動内容がジュエリーと彫刻を中心とする陶芸作品です ので、なるべく正式な形で登録するため、ジュエリーの販売をauto-entrepreneures(=AE)で、彫刻陶芸関係をMDAを通じて活動していこうとしています。AEの方はすでに登録が済んでおり、Déclararionも  しているという状況です。MDAは今現在登録審査中で、3月中旬に申請をして、先日ようやく1通目となる封筒が届き、そこに仮のMDA番号をもらいました。 そこで質問なのですが、この手紙に
”Le présent récépissé peut être présenté: -à la CPAM du domicile pour effectuer une demande de CMU de base, la cas échéant.” とありました。知人に聞くとこれはSécurité Sociale(=sécu)に登録しにいくという事だと言われたのですが、私は現在学生としてsécuにSMEREPで登録しています。MDAへの登録を済ませるためはartisteとしての公庫でsécuに登録しなければなりませんか? また、この場合artiste公庫でsécuに登録した時点で県庁に身分変更をしなくてはならないのでしょうか?そもそも複数の公庫へのsécuへの登録は可能なのでしょうか(その支払額は重複してしまいますか)?
お答え・見立て。
「身分変更(の準備)」と「Sécurité Socialeの複数公庫への登録」の質問です。両者は密接に絡んで複雑です。単純化します。ここでは「そもそも複数の公庫へのsécuへの登録は可能なのでしょうか(その支払額は重複してしまいますか)?」に絞って記します。そして、MDAからの「1通目となる封筒の文面(引用部分)の意味」に触れましょう。その他については、後日、稿を改めて、とします。 
(1)SECURITE SOCIALE(SECU・社会保障)の負担金(COTISATION)は、収入に応じて課されるものです。AがB社、C社の二つの会社で働いている場合、B社,C社それぞれの給与から同負担金(COTISATION)が天引きされます。B社での給与から差し引かれているからC社での給与からは差し引かれない・免除になる、はありません。さらに、AはWEEK ENDやVACANCES休暇を活用して、美術作品も制作しています。それが最近、かなり売れるようになったので無申告とはいかなくなり、MAISON DES ARTISTES(MDA)にも登録しました。それでMDAのSECU公庫にも同負担金を支払っています。Aは三つの収入に対して、それぞれ支払っていることになります。但し、MDAについては、美術作品の売却収入が少なければNON-ASSUJETTI(同負担金の免除)はあり得ましょう。また、MDAが登録外としているジャンル(例:装飾品)を創作し売却もしているのでAE登録したとして同負担金を支払うことになりましょう。複数公庫に支払ったとしても、Aさんの同負担金支払い状況は、AさんのSECU番号で整理され一本化されます。SECU番号が終身不変の背番号であることの意味、意義がここにあります。                                  
 (2)SECUはASSURANCE MALADIE(健康保険)、ASSURANCE VIEILLESSE(年金保険)その他の諸保険の総体です。ASSURANCE  MALADIE(健康保険)は必要だから払うけどASSURANCE VIEILLESSE(年金保険)は先のことだし、フランス滞在が今後どうなるか先行き不透明なので必要ない・払わない、の取捨選択が効きません。一括方式なのです。こうした仕組みの中で、ASSURANCE MALADIE(健康保険)だけを独立させているのが、
①学生保険機構(REGIME DE SECURITE SOCIALE DES ETUDIANTS)28歳まで。         
②CMU (COUVERURE  MALADIE UNIVERSELLE )
と考えればよいでしょう。28歳を過ぎた学生は、フランス人学生であれ、非フランス国籍学生であれ、②CMUへの登録になります。但し、学業のかたわらB社でアルバイト労働をしていて、毎月のSALAIRESから一括方式でSECU負担金(COTISATION)を払って(天引きされて)いる場合は、CMU登録の必要はありません。ここでも但し、が付きます。ASSURANCE  MALADIE(健康保険)が有効であるためには、ミニマム・ラインを越えていなければなりません。例えば、週当たり3時間労働・月あたり12時間労動では「SECU負担金(COTISATION)を払って(天引きされて)」いても無効です。このミニマム・ラインについては、過去にこのブログで触れています。今回は触れません。
(3)前提の説明が長くなりました。MDAから来たその手紙は、印刷文・定番の決まり文句です。こういう文意です。          「あなたの現状は、MDA登録の職業美術作家としてASSURANCE  MALADIE(健康保険)が有効なわけではありません。必要であれば、この仮登録状(Le présent récépissé)をCPAM(CAISSE PRIMAIRE  ASSURANCE MALADIE)に提示してCMU加入手続きをとってください」という文意です。
質問者は、上記①学生保険に加入しているとのことなので「CMU登録は必要ない」。これが結論です。CPAMは、その名前から推測できるように、ASSURANCE MALADIEの「診療費の払い戻し公庫」です。また、CMU登録の窓口でもあります。CMUは、保険料が低い(ゼロになるケースがほとんど)ので、「CMUに加入したいのですが」「ハイハイ、どうぞ」にはなりにくいのです。「本当にCMUに入るしかない事情なのか、説明してもらいましょう」が基本の対応です。この仮登録状(Le présent récépissé)があなたのCMU登録を正当化し、手続きをスムースにさせてくれるかも知れません、というMDAの配慮と見ましょう。
ところで、質問文面に「学生としてsécuにSMEREPで登録しています」とあります。SMEREPは、学生保険機構(REGIME DE SECURITE SOCIALE DES ETUDIANTS)の認定代行機関です。もうひとつ大手にLMDEがあります。SMEREPと LMDEは、地域によって棲み分けているようです。
                 *
繰り返します。質問は、「身分変更の準備」と「Sécurité Socialeの複数公庫への登録」とあります。質問の後半に「身分変更の準備」(質問文面の掲載は省略しました)が集中していますが、後日、稿を改めましょう。
この二つは外国人の場合は、滞在許可証と関係してきます。滞在許可証に制約のある外国人は、(1)で設定した「A」のように、B社、C社でSALARIEとして働く。さらに美術作品の売り上げもあり、それはMDA(あるいはAE)で、というわけにはいきません。それが可能なのは、当たり前のことですが、①フランス人(EU加盟国国籍者・スイス国籍者含む)です。 外国人一般(日本人)については、
②CARTE DE RESUDENT (10年もの)③VIE PRIVEE ET FAMILIALE(1年もの)④ COMPETENCES ET TALENTS(C&T/3年もの)。 このいずれかの所持者です。(但し、④については、職業・職種ジャンルが同一でなければなりません。C&Tが美術活動の場合、創作活動(MDAあるいはAE登録)のかたわら、デザイン制作会社B、画廊C社で給与で働くことは出来ますが、日本料理店Bや同C店で「いらっしゃいませ。ご注文は?」はできません)。
滞在許可証の「身分変更(の準備)」は、何に身分変更するのかによって決まってきます。これについては稿を改めましょう。
2015年6月2日
滞在相談室  岡本宏嗣
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