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学術・研究者VISA (SCIENTIFIQUE-CHERCHEUR」のトラブル

前書き。
2013年6月28日付で大学病院勤務の医師から質問メールをいただきました。
部分的に文字化けがあり、大概はつかめるのですが100%ではないことがあります。また、質問に
特定の医療機関名が登場するので、メール応答が適当と考えました。それで「文字化けに留意して、
私岡本宛てに個人メールをください」とお答えしました(同日付けブログで)。その後、個人メールをいただけないので解決したのかも知れません。ここでは、質問文は原文のままではなく要約し、機関名は伏せてお答えします。以下の「見立て」に「そういう事情ではありませんでした」の場合は、このブログ・コメントあるいはnihonjinkai@free.frもしくはokamoto@nihonjinkai.fr宛てに「こういう事情でした」をご報告いただければ有り難く存じます。今後の後続者のためにも是非、お願いいたします。
質問。
1年間の予定で,パリのA医療機関に留学予定です。留学期間中も給料は日本の大学から出ることになっています。これまでに日本人が2人,同機関に留学に来ています。彼らは,同機関で研究者VISAを取得できませんでした.彼らは,日本にいる時点で必要書類COMVENTION D’ACCUEILを同機関から入手してVISA申請をしたのですが,2人とも却下されています。そこで、別の大学病院にも在籍するとして,同大学病院で書類を用意してもらいVISAが認可されました.しかし,なぜ,同機関が却下されたのかがわかりません. 同機関はパリ大学の関連施設であり,公的な病院であると,上司はいいます。実際,県庁で認可印をくれるということは,公認機関として認可しているということ であると理解しています。また,研究者VISAが駄目な場合には,ビジターVISAにするのも一つの方 法かとも思っています。
見立て。
公開でお答えするので、まず 、研究者VISAについて触れましょう。
(1)研究者VISAとは?
「SCIENTIFIQUE-CHERCHEUR」(学術・研究者)というVISA・滞在身分です。2011年6月Ⅰ6日付法2011-672(LOI n°2011-672 du 16 juin 2011)で改定されるまでは「SCIENTIFIQUE」でした。CHERCHEUR(研究者・研究員)が加わったのですが、内容に変更は見られません。1年ものの滞在許可証SCIENTIFIQUE-CHERCHEURが発給され、更新は可能。配偶者が同伴する場合は、配偶者にはVIE PRIVEE ET FAMILIALE(1年もの。就労可能)が発給されます。
このVISA・滞在身分は、フランスの大学その他の高等研究機関で学術・研究・指導教育に当たるという
ものです。
質問者の場合は医学・医療分野ですが、自然科学、人文科学、芸術、、、、の全分野が該当します。
その所属先あるいは在籍先の研究機関から給与を受けることができます。給与は出ないが研究助成・奨励金が支給される、一切支給はなく全て自費で賄う、など滞在費用の事情、実情は様々です。
申請の仕組みは、
①その機関が CONVENTION D’ACCUEIL( 受入れ証明) を出すこと。
②そのCONVENTION D’ACCUEIL( 受入れ証明)にPREFECTURE(同機関のある県庁)の認可印を取付けること。
③このPREFECTURE(県庁)の認可印のあるCONVENTION D’ACCUEIL( 受入れ証明)をフランス大使館に提出してSCIENTIFIQUE-CHERCHEUR VISAの発給を受けます。
④渡仏後、居住県のPREFECTURE(県庁)に同VISAを提示して、滞在身分がSCIENTIFIQUE-CHERCHEURの滞在許可証が発給されます。
こういう段取りになります。
(2)質問の意は(文字化け部分がありますが、推測で補って)こういうことだと踏みます。
PREFECTURE(県庁)の認可印のあるパリのA医療機関のCONVENTION D’ACCUEIL
( 受入れ証明)を提出したにもかかわらず、過去に2人がSCIENTIFIQUE-CHERCHEUR VISAが
却下されているのはなぜか。これから申請する自分(質問者)も却下されるのではないか。県庁で認可印をくれるということは,公認機関として認可しているということではないのか。
質問を以上のように理解して、見立てをしてみましょう。
(3)理由は単純な行き違え?かも知れません。
CONVENTION D’ACCUEIL( 受入れ証明)を出せる機関には規定があります。どこでも出せるというわけではありません。
http://www.legifrance.gouv.fr/affichTexte.do?cidTexte=JORFTEXT000017771027
で規定が出てきます。
医療機関については、同規定の中に、
Les centres hospitaliers universitaires mentionnés au troisième alinéa de l'article L. 6141-2 du code de la santé publique
と記されています。一口にいえば大学付設病院ということでしょう。また、同規定には「SCIENTIFIQUE-CHERCHEURを無期限で受入れられる機関リスト」があって、具体的な機関名
がズラリとリストアップされています。その中には医療系機関もいくつか入っています。
パリのA医療機関は、centres hospitalier  universitaireではない、上述のリストにも名前がない、ということでSCIENTIFIQUE-CHERCHEUR VISAが却下されたのではないでしょうか。
また、PREFECTURE(県庁)がCONVENTION D’ACCUEILに認可印を押したのは、同機関の上司が主張するように「当機関はパリ大学の関連施設であり,公的な病院である」ところから、centres hospitalier  universitaireと同等の機関、と許容幅を持って認可印を押した、のではないでしょうか。一方、大使館は規定に厳密に照らして「これは認定機関ではない。PREFECTURE(県庁)の認可印があっても、SCIENTIFIQUE-CHERCHEUR ・VISAは出せない」の判断になったのではないでしょうか。
A医療機関から給与は出ない、自費(日本の所属先からの給与)滞在とのことです。期間も1年とあります。VISITEUR VISAでいささかの不都合はない、と見ます。
以上が見立てですが、「却下理由は別のことでした」であれば、繰り返しになりますが、このブログ・コメントあるいはnihonjinkai@free.frもしくはokamoto@nihonjinkai.fr宛てに「こういう事情でした」をご報告いただければ有り難く存じます。
2013年7月2日                               
滞在相談室  担当  岡本宏嗣
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convention d'accueilについて

はじめまして。
私は形成外科医で、この度Hôpital Necker-Enfants maladesに半年程手術見学のため滞在する予定です。ビザ申請のためconvention d'accueilを発行してもらうように先方に依頼していましたが、ようやく発行してもらう目処がつきました。こちらが依頼してから今に至るまでの経過に時間がかかっており、いくつか不安を感じています。また、上記のconvention d'accueilを発行できない施設もあるとのことで、果たして私の行く予定の病院がconvention d'accueilを発行できる施設なのか不安を感じています。
convention d'accueilを発行できる施設のリストを自分でも確認したいと思うのですが、教えていただけないでしょうか? 上記のサイトを見てみましたが、よくわからずお願いする次第です。
どうぞ宜しくお願い致します。

ビザ却下後のフランス入国について

日本でのビジタービザ却下後のフランス入国についての質問です。過去にフランスでの不法滞在、日本およびフランスでの違法行為はありません。この前ビジタービザが却下されてしまいましたがその理由は、滞在がビザの目的と違う、不法滞在になだれ込む恐れがある、などの項目にチェックがありました。
今後、私がシェンゲン圏やフランスに行くことはできるでしょうか?  また、ビザ却下から時間をあけるなど、注意すべきことはあるでしょうか?
分かる範囲で教えて頂けると助かります。
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