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プロフェッションリベラル滞在での Auto(micro)-Entrepreneurとrégime général(BNC)の違い、について。

質問。プロフェッション・リベラルビザで翻訳/通訳業を行っています。
2017年に起業し2018年までAuto-Entrepreneur (以下AE)として登録していましたが、将来10年ビザ取得を目指す場合、AEよりもRégime général(BNC)の方が有利と聞きAEをやめ、Régime généralに変更しました。
そこで質問は、
1: 10年ビザの取得にあたって「AEよりもRégime généralの方が有利」とは本当でしょうか?
2: この2つは納税の仕方の違いと認識していますが、AEが経費を計上できない、社会保障費がRégime généralよりも若干安い、以外に何か違いがあるのでしょうか? 調べていてもAEについては色々情報が出てきますが、もう一方に関してはあまり情報が無いので質問させていただきました。

お答え・見立て。
(1)通称は「PL/CLASSIQUE」。SECURITE SOCIALE(SECU)制度機構ではREGIME GENERALですね。以下、「PL/CLASSIC」とします。                          
さて、CARTE DE RESIDENT(10年カード/以下、CDR)申請・取得に当たって「AE/PLよりもPL/CLASSIC の方が有利」には根拠があります。AE/PLが不可とまではいいません。有利ではあるでしょう。AEは、一口でいえば低所得者向けの救済措置です。   「給与が低い?それなら副業で収入を増やしなさい」、「CDDが終わって再就職のメドが立たない?それなら起業しなさい」という起業奨励・応援制度です。 フランス国内の失業対策、労働市場活性化対策でもあります。外国人向けのものではなく、外国人も排除しない、ということです。(注 1)           
 一方、少なくとも5年滞在消化の6年目から認められているCDR申請では、発給の条件として、                       De ressources stables, régulières et suffisantes pour subvenir à ses besoins.(収入が安定している、定期的である、必要十分であることーCESEDA L314-8条)とされています。収入数字の下限が「少なくともSMIC以上」とされていますが、AE制度は「安定・定期的・必要十分」とは折り合いがよくないと見るのですが、いかがでしょうか。    
 
当室相談者の過去例では、「スタートの3年間はPL/AE。それもACRE(特別割引制度)を利用し、4年、5年目がPL/CLASSIC」登録でCDR申請がパスしています。但し、パリではなく パリ郊外県庁です。                                        
先記したようにAE/PLが不可とは断言しません。微妙領域です。 「私は連続5年間(以上)PL/AEで通しました。
それでもCDRが発行されました」という方は是非、ご報告ください。但し、滞在許可証が、PROFESSION LIBERALE(2016年以前)、ENTREPRENEUR/PROFESSION LIBERAL(2017年以降}の場合です。VIE PRIVEE ET FAMILIALEでのAE/PL登録ではありません。

(2)AE/PLとPL/CLASSICの比較、その違いについて。

(a)「所得申告・所得税では基本的に同じ」です。どちらもBNC(34%の職業経費が 自動控除)です。SECU公庫(URSSAFあるいはその下部公庫)へのCOTISATION DE SECURITE SOCIALE(以下、COTISATIONと略記)の支払い方式が違います。(注 2)

(b)AE/PLは、同時進行形で、収入の100%(職業経費の控除がない)に対して22%の率でCOTISATIONを支払います。毎月方式、TRIMESTRE(3か月ごとに年4回払い}方式があり、選択制です。TRIMESTRE方式の場合、1・2・3月の収入数字は4月に申告してCOTISATIONを支払います。以下、4・5・6月は7月に、7・8・9月は10月に、10・11・12月は翌年の1月に申告してCOTISATIONを支払う、というスケジュールです。職種によっては、シーズンがあって、6・7・8・9月は全くダメ、があるでしょう。その逆に、6・7・8月こそ稼ぎ時、もあるでしょう。収入がゼロであれば、COTISATIONもゼロ、の融通が効きます(安定、定期的でないことがモロに表出しますが、CDR申請ではそこまで細かくは見ないでしょう)。

(c)一方、PL/CLASSICは、前年度申告での職業収入REVENU PROFESSIONNEL(職業経費34%控除後(BNC)の数字)に対して今年度のCOTISATIONを支払います(3か月ごとの年4回払い方式)。支払い率は、収入数字によって微妙に動きますが、約30%見当でしょう。、PL/CLASSICは前年度の収入に対して、今年度支払う、ということです。

(d)以上はCOTISATIONについてです。結論はこうです。AE/PLは、収入の100%に対して22%です。PL/CLASSICは、収入の34%自動控除(BNC)後の数字(66%)に対して30%見当です。どちらが安く済むか、結構、微妙ですよ。

(e)次ぎは、所得税についてです。これは、既に触れた様に、AE/PL、PL/CLASSICともBNC適用で、全く同じです。AE/PLの場合、PRELEVEMENT DE VERSEMENT LIBERATOIREといって、2,2%の所得税の前払い方式(選択制)があります。つまり、COTISAION22%+所得税の前払い2,2%=合計24,2%の支払いになります。 前払い2,2%は、翌年5月の所得申告で、BNC適用(34%自動控除)で精算されます。

(f))AE/PLとPL/CLASSICの違いは、COTISATIONの負担については微妙。所得税については同じです。それでは違いがないのでしょうか。あります。PL/CLASSICの場合、REGIME DE RETRAIT COMPLEMENTAIRE(補助年金公庫)から補助年金保険料の請求があります。AE/PLにはないようです。補助年金の保険料まで支払う義務があるのか。SECU法では義務ですが、実質的には、、、。 微妙領域です。

(注 1)AEは、MICRO-EFTREPRENEUR(ME)に名称が変わり、マクロン政権になってからは、事業収入(CHIFFRE D'AFFAIRE)、
職業収入(REVENU PROFESSIONNEL)の上限値も大幅に引き上げれて、様相が変わってきています。

(注 2) BNCはBENEFICE NON COMMERCIALの略称。34%自動控除は、正確にはMICRO BNCです。収入数字が70000ユーロ(2017年度までは33200ユーロでした)上限で適用されます。自動控除とは、職業経費が経費明細、出費帳簿、領収証など一切なしで34%が固定率で引かれる方式です。年間所得が20000ユーロでした、の申告には、34%の6800ユーロが差し引かれて、 「あなたの実質所得は13200ユーロです」になります。PL/CLASSICのCOTISATIONは、この13200ユーロをベースに算出されます。
                              

 詳細は、「所得申告説明会」(毎年4月下旬~5月上旬)にご参加ください。あるいは「滞在相談室」をご利用ください。
 定期滞在相談室  毎月第二木曜日、第四火曜日。要予約 01 4723 3358

2019年6月19日  相談室  岡本 宏嗣
6月20日, 21日に一部訂正・補筆しました。
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