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ビジター滞在許可証、Chèqueの受け取りについての質問です。

質問。私はビジタービザを取得しフランスで結婚、滞在許可証の申請時に結婚期間が短いためビジター身分で滞在許可証1年が発行されました。結婚から一年以上経った今年の3月に配偶者身分の滞在許可証の申請をしました。

ビジター身分ではフランスで働くことはできません、そのため特に仕事も探さずにのんびりしていたのですが、配偶者身分の申請をしたあたりに友人にそろそろ働けると話したところ、旅行会社を紹介されました。
そこで現在日本ツアーを企画しているようで、何度か打ち合わせのような感じで数回訪れ、会社の方からChequeで会社に来た時間分(打ち合わせ分)給料を払いたいという申し出を受けました。
そこで質問なのですがこれは仕事として捉えられるのでしょうか?
私の仏人配偶者は、それはAu noirと捉えられるからやめなさいというのですが、どうなのでしょうか?
私としてはフランス語も話せるし、日本のことを教えられる機会になると思い喜んでいたのですが、一番の目的は夫と一緒に暮らすことでしたので、これが違法と捉えられるのであれば手を引きたいと思います。ご意見を伺いたいです。よろしくお願いいたします。

お答え・見立て。                               
まず確認です。質問者Aさんの現時点での滞在許可証はVIE PRIVEE ET FAMILIALE(VPF)ですね。これを確認した上で進めます。              (1)「これは仕事として捉えられるのでしょうか?」ですが、これは仕事です。職業活動です。フランス語でいえばACTIVITES PROFESSIONNELLESです。「仏人配偶者は、それはAu noirと捉えられる」とあります。そのCHEQUEが給与(SALAIRES)であるにもかかわらず、FICHE DE PAIE(給与明細)がないからNOIR(ブラック・マネー)になる、TRAVAIL CLANDESTIN(闇労働)、EMBACHE CLANDESTINE(闇雇用)ということでしょう。実際にはゴロゴロ横行していることですが、違法労働、違法雇用であることは確かです。とはいえ、合法化することはできます。それについて説明します。
                                   
(2)職業活動による収入には、(a)SALAIRE(給与収入)と(b)NON-SALAIRE(非給与収入)があります。「滞在許可証VPF」は、(a)(b)双方の収入活動を認めています。 「滞在許可証SALARIE」は(a)のみ、(b)は不可です。「滞在許可証ENTREPRENEUR・PROFESSION LIBERALE」は(b)のみ、(a)不可です。「滞在許可証ETUDIANT/ELEVEは、年間964時間上限で(a)のみです。

(3)さて、SALAIRE(給与収入)には支払い側が作成するFICHE DE PAYE(給与明細)が必ず付かねばなりません。FICHE DE PAYE(給与明細)がなく「ご苦労さんでした」で給与相当のCHEQUEがポイと手渡される。これが NOIRです。           

(4)FICHE DE PAYE(給与明細)には、労働時間、給与額面(BRUT)、各種の社会保険の負担額(SALARIE負担額、雇用者負担額)、有給休暇の処理、、、手取り額(NET)などが明記されています。雇用者(会社)側は、社会保険の負担額(あらかじめ天引きしたSALARIE負担額+雇用者負担額)を社会保険負担金徴収公庫(URSSAF)に納めねばなりません。この負担が重いので NOIR、CLANDESTINになるのでしょう。 
また、働くSALARIEの方にも社会保障費その他が天引きされることなく、BRUT(額面)=NET(手取り)というウマミがあるわけです。「FICHE DE PAIEはSMIC(法定最低賃金)、残りは現金で」というパターンはよく耳にすることです。                        
ところで、SALAIRE(給与収入)というと、特定の会社に週5日35時間勤務して月給が支払われること、と理解されがちですが、必ずしもそうではありません。特定の会社に週5日35時間勤務は、外国人がSALARIE許可を得る場合の条件です。そしてSALARIE滞在許可証を維持、更新する条件でもあります。

VPFあるいはCARTE DE RESIDENT(10年カード) 所持者の場合は、フランス国籍者(EC加盟国籍者含む)と同様に、3日間の仕事でも3日分SALAIREの支払い・受け取りは成立します。日常、きわめて一般的なことです。              

(5)一方の(b)NON-SALAIRE(非給与収入)活動についてです。これがMICRO(AUTO)-ENTREPRENEURと呼ばれるものです。 個人営業者ですね。職種に応じてURSSAFあるいはURSSAFの下部公庫に登録してNON-SALAIRE(非給与収入)額を 申告し、社会保険の負担額を自分で支払う、という方式です。Aさんの仕事内容は、SERVICE業もしくは自由職業ですから、収入の22%が社会保険の負担額なります。 これは、Aさんが仕事先の会社にFACTURE(請求書)を出す方式です。収入の22%が社会保険の負担額ですから、当然、FACTURE (請求書)は、その負担分を上乗せした請求額になりましょう。           

(6)質問への結論です。そのCHEQUEは「仕事の収入」です。そしてSALAIRE(給与収入)としては違法です。
支払い者側がFICHE DE PAYE(給与明細)を出してくれれば合法的になります。「それはできない」とされた場合、AさんがMICRO(AUTO-ENTREPRENEURとして登録し、社会保険の負担額を自分で支払うのであれば、合法的な収入になります。
この場合、収入の22%は社会保険負担費として目減りしますから、「次回からはもう少し、、、」と請求額をアップする・しないは、
Aさんの今後の仕事に対する姿勢に関わってきましょう。

「私としてはフランス語も話せるし、日本のことを教えられる機会になると思い喜んでいたのですが」とあります。
Aさんには仕事をすること・職業を持つことをお勧めします。
Aさんは新婚早々で、年齢もお若いようなので、 ここではそれ以上は触れません。
40年余にわたって、この地フランスで実に様々なカップルを見聞してきた老婆心から申し上げています。

2019年5月6日  相談室  岡本宏嗣
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