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アーチストです。2013年より在仏、現在までヴィジターです。2018年頭にパスポールタラン申請しましたが、まだ結果が出ず、かれこれレセピセを6回くらいもらっているのが現状です。先行きが見えないので、、、、

質問。アーチストです。2013年より在仏、現在までヴィジターです。2018年頭にパスポールタラン申請しましたが、まだ結果が出ず、かれこれレセピセを6回くらいもらっているのが現状です。先行きが見えないので、周囲の人がしているように日本の仏大使館から取り直したいのですが、この宙ぶらりんな状況でそれが可能なのかも不明です。    また、在日仏大使館サイトのPT必要書類欄に「雇用契約書」の提出があり、となるとそちらも用意できない状態ですので、この際PTは諦めようかと考えております。一方、ヴィジターを5年やっていますので、CDRを申請できることはあるようですが、それには過去5年の所得申請をする必要がありますね?この場合、ヴィジターですのでフランスでの労働はしておりませんが、どのように申請したらよいのでしょうか?(日本で得た収入の申請?!)CDRが取れたらPLよりも色々な仕事が出来るようなのでCDRに挑戦しようかと、、。その場合、現在申請中の宙ぶらりんの物は県庁に出向き「中断」してもらうことは可能なのでしょうか? 

お答え・見立て。事情が輻輳しているので、当ブログで個々の質問にはお答えしきれません。相談室(下段に利用案内)をご利用ください。                 ここでは、職業は「美術系ARTISTE」、滞在許可証はVISITEUR。この2点を柱にCARTE DE RESIDENT(CDR)への道筋を組み立ててみます。質問者Aさんの個別事情に直接お答えするものではありません。「CDRへの道筋」です。
(1)「美術系ARTISTEで滞在許可証はVISITEUR」のケースは、少なくありません。この地で作品を創作して、日本で作品を売却する。売却収入は、日本の銀行口座に入金され、それが滞在費としてフランスの銀行口座に自己送金される、ということです

(1BIS)VISITEUR滞在では、この地で作品を売却して現地収入を得ることはできません。この場合は、MAISON DES ARTISTES(MDA)に登録して、職業作家として所得申告する。SECURITE SOIALEのCOTISATIONを納める。滞在許可書もVISITEURから「ENTREPRENEUR/PROFESSION LIBERALE」(a)に、あるいは、「PASSEPORT TALENTの9項もしくは10項」(b)への身分変更が必要です。 (b)への変更は、審査基準、判定基準のハードルが高い、とされています。

(2)上記(1)の場合、CDR申請・取得には、①「5年間の(途絶えることにない連続した)滞在」と②「5年間の所得申告・所得税の納税が必要とされています」。①は全PREFECTUREに共通です。②はパリの場合で、他県庁(95県庁あります)についてはわかりません。5年とはいわず前年度だけの提示でよい県庁、納税実績は一切問わない県庁もあるかもしれません。    
また、パリでも妻子同伴滞在の場合は所得税ゼロでもパスしている実例はあります。  その理由は、フランスの所得税の算出仕組み(家族指数が大きく影響します)から来ています。             

(3)さて、VISITEUR滞在者の所得申告です。所得税が発生する算出式は複雑です。 ここでは説明できません。当室主宰の「所得申告説明会」をご利用ください。   
 
ところで、所得申告には国籍、滞在許可の有無、労働資格、職業許可の有無など「外国人滞在管理法/CESEDA」や「労働法/CODE DU TRAVAIL」の領域問題は関係しません。所得申告用紙にそれらの記入欄はありません。VISITEUR滞在者の場合、フランス国外(日本)からの生活送金ということでよいでしょう。フランス国外(日本)からの職業収入送金でもよいのですが、職業収入には職業経費が大きく控除されるので、実質収入数字が下がり所得税が発生しにくくなります。

 私たち外国人は滞在許可証恐怖症患者のようなものです。何事も滞在許可証の視点から見て判断しがちです。「VISITEURなのに所得申告したら違法労働と見做されないだろうか」とか。「VISITEURで収入が得られないのになぜ申告しなければならんのだ」「申告すれば税金を取られる、税金は払いたくない」の固定観念にも根強いものがあります。
そうです。CDR取得など目指さなければそれでよいのです。今、ここでは「CDR取得を目標にいかに所得税を払うか」のハナシなのです。

「所得申告説明会」案内。1月-12月の1年間の所得を翌年5月中旬締切り(ネットでの申告は6月上旬締切り)で申告します。今年度=2019年の所得申告は、「201「所得申告説明会」8年年度の所得数字を5月16日締切り(ネットは6月4日)のスケジュールでした。「第19回所得申告説明会」は5月4日{土}に実施済みです。 2020年も「第20回所得申告説明会」を4月下旬~5月上旬に開催する予定です。日本人会会報2020年3・4月号、当ブログでもほぼ同時期に詳細を掲載します。
 
2019年6月29日  相談室  岡本宏嗣
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子育て20章 「フランス/パリ滞在質問箱」に時折り割り込んで掲載(第20回)  私書函版「フランス/パリ・子育て雑記」(第20章)


「フランス/パリ滞在質問箱」に時折り割り込んで掲載(第20回) 
私書函版「フランス/パリ・子育て雑記」(第20章)

「GEPPM」(Une Grande Ecole, Pourquoi Pas Moi)/「グランゼコール、僕だって 」

僕の渡仏は1970年代ですが、その頃から、フランスは階層社会である、格差社会である、の指摘がもっぱらでした。
「知と富の偏在」は、フランスのありようを指摘する常套句でした。
「フランスはパリと砂漠から成っている。パリの充血、地方の貧血」は中央と地方の格差を揶揄するのによく出来たアフォリズムでした。
この時期、フランス社会の分析本、批判本がどっと出てきました。思いつくままに、
①1976年に、Alain Peyrefitte(アラン・ペイレフィット)の「Le Mal Français」(フランス病)が出て、100万部のベストセラー。(注1)
②1977年、Francois de Closets(フランソワ・ド・クロゼ)}La France et ses mensonges(フランスの偽り)。
③1977年 Andre Glucksmann(アンドレ・グリュックスマン)Les Maitres Penseurs(思想の首領たち)(注1)
④1979年 Pierre Bourdieu (ピエール・ブルデュ-)La Distinction(ディスタンクション )(注1)

当時、「パリトキオ」(PARIS-TOKIO)というフランス紹介雑誌を編集していて、その第4号(1977年9月刊)にMichel Jobert(ミッシェル・ジョベール)元外相に「Le Mal Français」(フランス病)」について」の一文を寄稿していただいたのでした。ジョベールさんは、MOUVEMENT DES DEMOCRATES(民主主義運動)という一党一派を立ち上げていたので、政党寄付金の名目(実質は原稿料)で5000フラン(約760ユーロ)。 1976-77年の時期、「Le Mal Français」(フランス病)」は、流行語大賞ものだったといえます。(注2)

(注1)日本語訳は以下のようです。
①は「フランス病」(根本長兵衛・天野恒雄共訳)1978年 実業之日本社刊。
③は「思想の首領たち」(西永良成訳)1980年 中央公論社刊。
④は「ディスタンクションI」「ディスタンクションII」(副題は「社会的判断力批判」)
(石井洋二郎訳)1990年 藤原書店刊。

(注2)Michel Jobert(ミッシェル・ジョベール 1921-2002)
1973-74年、外相。石油政策、北大西洋条約の見直し問題などで米キッシンジャー国務長官と対立し勇名を馳せました。この時期にインタビューした経緯があります。
「嫌われるキッシンジャー=ミッシェル・ジョベール・フランス前外相はこう批判する=」(月刊エコノミスト/毎日新聞社刊)。 1975年4月号)です。
ジョベールさんとは、過去にこうした接触があったので、親近感を持って寄稿に応じてくれたのでしょう。
1981-83年、ミッテラン社会党政権下で対外貿易相。この時期です。当時、急増していたVIDEO・テープレコーダーの通関地をポワティエ(POITIERS)に移して輸入制限政策を打ったのでした。キッシンジャーとケンカする政治家ですから「今度もまた、思い切ったことをやってくれましたね」でした。                    ジョベールさんが打ったこの実質的な輸入制限措置にはエピソードがあります。              
サラセン人との「トゥ-ル・ポワティエ(TOURS-POITIERS)の戦い」(西暦732年)になぞらえて、日立フランス社が「我々はサラセン人ではない」(NOUS NE SOMMES PAS DES SARRAZINS) の抗議広告を打ったのでした。手元にある資料によりますと、1982年11月15日{金}付のル・モンド、フィガロなど6紙に一斉掲載したとあります。それも全紙面サイズの広告だったので、大反響を呼んだとあります。僕はル・モンド
紙でこの全面広告を見たのですが、その大胆さに驚きました。
このように色々あって、僕にとって、ジョベールさんは思い出のある政治家です。

こうした社会批判の流れをグランゼコールの観点から見ますと、まずはエリート官僚養成校ENA(ECOLE NATIONALE D’AMINISTRATION/国立行政学院)のストラスブール(STRASBOURG)への移転でしょうか。DECENTRISATION―中央・地方の格差是正、中央集権から地方分権へ―のシンボルということなのでしょうか。とはいっても、ストラスブール(STRASBOURG)は、EU評議会、EU本議会などEUの中枢機構を擁する都市ですから、EUに比重を置いた移転と見ることもできますが。
ENAの移転は1991年に決まりました。1993年から移転がスタートして、完全に移転が終了したのは2005年1月10日とあります。ENAは2年制、1学年80人前後です。外国人留学生40人前後を含めても120人見当です。この程度の規模の学校の移転に20年余の歳月を費やしています。「都落ちしたくない。先延ばし、先延ばし」だったのでしょうか。

ENAがパリ7区、13,rue de l’universitéにあった時期―ストラスブール(STRASBOURG)への移転は決まっていたものの、一向に動きのない時期―と思うのですが、数年間、チョットした縁がありました。                  ENAで日本語講座を受け持っていた友人Aさんからの仕事の依頼がありました。    年度末に試験があるのですが、ヒヤリング試験用の日本語のテキストをテープレコーダーに吹き込む仕事です。第三者による客観的テストということで、Aさんいわく「その日本語テキストは「誰が選んでいるのか、僕は知らない。もちろん、テキストの内容も知らない」のでした。「そのテキストは録音室の責任者が管理している(録音技師は全く日本語は解さない)。キミがそれを音読してテープに吹き込む。そのテキストの内容を僕に伝えてはいけない。キミの頭の中にしまっておきなさい」ということでした。       Aさんに「僕をナレーターに選んでくれた理由は?」と迫ったところ、「キミは東京人で地方訛りがない。標準語の発音だからです」。 

このナレーター役を4年くらい勤めたでしょうか。テキストは、毎回、新聞記事でした。   中東紛争と和平交渉、日本の税制、エネルギー・環境問題、といったテーマ記事でした。天下の秀才ENARQUE(エナルク/ENA生)ではありますが「音読している僕にもよく分からない、こんな難しい日本語文が 聞き取れるのかなあ-」が正直なところでした。
ある年、Aさんからこんなことを言い渡されました。
もう、日本語講座の受講生で年度末試験を受ける生徒はいなくなる見込みなので、キミの仕事も無くなるだろう、というのです。日本語は外国語の任意選択科目だから、これまでは試験での点数は参考でしかなく、成績数字にも席次にも関係しなかった。「非アルファベ語の日本語も勉強しておいて損はなかろう」のご愛嬌で済んでいた。これが改定されて成績に反映するようになった。試験を受けて下手な点数をもらうと平均点が下がる、席次が下がる、という事情なのでした。日本語講座は存続するが試験を受ける生徒はいなくなるだろう、故にキミもお払い箱になるだろう、ということなのでした。
確かに「ENAは席次が全て」「ゴリゴリの点取り虫、点数猛者の集団」と聞いています。

まず、募集人員です。
通常    40人
内部    32人
その他   11人
計      83人 (2019年の数字)
内部というのは、現在、各省庁に職のある上級公務員で、さらにキャリア・アップのためにENAに挑戦する面々です。
わずか80人前後のENARQUEの落着き先も、席次によって絶対的に決まるようです。2018年6月28日付ARRETE(首相府令)によりますと、
①AUDITEURS AU CONSEIL D’ETAT  国務院参事官     5名
②AUDITEURS A LA COUR DES COMPTES 会計検査院検査官   5名
③INSPECTEURS DES FINANCES 財務査察官           5名
この三ポストが、行政官僚の御三家です。その他にもありますが、卒業時の席次で、
上位順に選べる、といいます。単純化すれば、80人見当の卒業生で、15番以内に入っていないと、御三家ポストには就けない、ということでしょう。
ちなみに、マクロン大統領は、2004年卒で席次は5位。③に就いています。
フランソワ・オランド前大統領は、1980年卒で8位。②です。
ジャック・シラク元大統領は、1959年卒で席次は10位。②です。
ヴァレリー・ジスカール・デスタン元大統領は1951年卒で6位。③です。
フランソワ・オランドさんの元内縁さん、2007年の大統領選でサルコジーさんに負けた
セゴレンヌ・ロワイヤルさんはオランドさんと同期卒で64位。
現在、首相ポストにあるEDOUARD PHILIPPE(エデュアール・フィリップ1970~)は、席次はわかりませんが①です。
ルノー・日産のトラブルで、このところ露出度の高いBRUNO LE  MAIRE(ブルノ・ル・メール 1969~)経済・財務相は、1998年卒で20位。
サルコジー大統領期に、予算相、大統領府報道官長、高等教育相を務めた注目株の女性政治家VALERIE PECRESSE(ヴァレリ・ペクレス1967~)さんは、1997年卒で席次はなんと2位。①を選んでいます。
先記した「僕には思い出のある政治家ミッシェル・ジョベールさん」は1949年卒で、 席次は不明ですが、②を選択しています。

さて、話しを変えます。                         
GILETS JAUNES{ジレ・ジョンヌ}のデモが始った2018年秋、現政権に異議を唱え、不満を表明するこの非組織デモ隊はナニモノなのか、正体不明と面々されていました。        その答えはこうかも知れません。                 
少なくとも、2017年の大統領選挙でマクロンさんには投票しなかった人たち。「マクロンって誰? オレたちは選んだ覚えはないよ」の面々です。
CHEF D‘ETAT(国家元首)を直接投票で選出する選挙制度での宿命のようなものではないでしょうか。
「あなたを選んだのはこの僕なんだよ/私なんですよ」の心理は「オレたちはあんたを選んだ覚えはないよ。引っ込め、ヤメロ」と裏腹の関係にあるのではないでしょうか。

マクロンさんの方も勝手が違ったのではないでしょうか。先鋭的なSYNDICALISTE(労働組合員)とか郊外団地の失業・貧困層とかの、かねてから実体があり輪郭を持った不満層とはいささかオモムキを異にしているようです。
その底流にあるのは、ENARQUEに代表される官僚支配、エリート支配への反発かも知れません。
2019年4月にマクロン大統領が上げた観測球「ENAの解体・改組」はそうした文脈で読むべきなのかも知れません。
と、ここまで書き終えたところで、2019年度卒ENARQUEの省庁配分表が出てきました(2019年6月21日付省令)。
先に紹介した①②③の御三家ポストが、それぞれ4名になっています。一家につき1名減、三家で3名減です。この減員は「ENAの解体・改組」構想と関係しているのでしょうか。

さて。官僚支配、エリート支配の弊害も以前から指摘されてはいます。
 同じ階層から同じ様な考え方―官僚志向、エリート志向―の学生ばかりが集まり、人材が同色化している、多色性に欠く、としてCFP(CONVENTON  EDUCATION PRIORITAIRE)を打ち出したのは、通称SCIENCE-PO DE PARIS{シアンスポ・パリ}、2000年代初頭のことです。
教育環境のよくないREP―ZEP(RESEAUX―ZONE EDUCATION PRIORITAIRE)の 学生を優先的に入学させようというのがCEPです。
シアンスポ・パリは、INSTITUT D’ETUDES POLITIQUES( IEP) DE PARISの通称名。
GRANDES ECOLES(グランゼコール)ではなくGRAND ETABLISSEMENT(グラン・デタブリスマン)という枠に入る、とされています。(注3)

ENAの通常枠定員(40名見当)の合格生のかなりを占めていて、「シアンスポ・パリからENAへ」は、超エリート進路コースです。マクロン現大統領をはじめ、先に紹介したENARQUEのほとんどはシアンスポ・パリの出身です。

シアンスポ・パリは、法・政治・経済・公共・商・経営・人事/人材・財務・会計・ジャーナリズム・国際・外交コースなど、何でもござれです。5年制です、3年制の「第一教程」、2年制の「ディプロム教程」に分かれていて、4年目の「ディプロム教程」から入学することも出来るようです。

(注3)GRAND ETABLISSEMENT(グラン・デタブリスマン)は、ETABLISSEMENT PUBLIC A CARACTERE SCIENTIFIQUE, CULTUREL  ET  PROFESSIONNELの通称。略称はEPSCP。GRANDES ECOLES{グランゼコール}は教育法(CODE DE L’EDUCATION)に規定がありませんが(第12章参照)、こちらはあります。高等科学・文化・職業教育・研究機構とでも訳しますか。名前に馴染みのある学校教育機関・研究所としては、                                      
 Collège de France(コレ-ジュ・ド・フランス)                         
 École des hautes études en sciences sociales (EHESS・社会科学高学院)        
 Institut national des langues et civilisations orientalesr (Langues-O 、INALCO     
東洋文化・言語研究所。通称ラングゾーあるいはイナルコ)。

「シアンスポ・パリがCEP入学に踏み切った」時期のドキュメントをTVで観た記憶があります。
「いいんじゃないですか。EGALITE DE CHANCE DANS  L’EDUCATION(教育の機会均等化)、賛成です」の在校生がいれば「一日に12時間勉強しても入れるかどうかなんです。それが無試験同様で入学できるなんてEGARITEといえるんですかね」の渋面の受験生もいましたね。

話しはまた変わります。僕が勤務していた在仏日本人会の事務局は97AVENUE DES CAMPS ELYSEES(シャンゼリゼ大通り97番地)の5階(最上階/DERNIERE ETAGE)にありました(1981年7月―2008年11月までの27年間)。2000年代初頭のことだったと思います。4階に入居してきた新参の会社に何かの用でドアのベルを鳴らしたのでした。顔を出したのは30代前半とおぼしき男性。ソソクサとした様子で会社案内のパンフを渡されて、鼻先でドアをバタン。5階の自室に戻ってパンフを眺めました。ヘッド・ハンターの会社のようです。男性3名、女性一人、計4名のスタッフの顔写真があって、それぞれの経歴が記されています。男性3名は、いずれもシアンスポ・パリ卒とあります。シアンスポ・パリのRESSOURCES HUMAINES(人材開発コース)のDIPLOME修得者でしょう。その後、玄関ですれ違ったりエレ-ベーターで一緒になったりしても隣人としての親しみある態度は全く見えません。
そんなある日、一人しかいない女性スタッフが5階に訪ねてきたのです。       
毎週水曜日には子どもの出入り多いので騒音苦情かな、と構えていたところ、「日本庭園の設計技師を捜しているのですが、心当たりはないでしょうか」の相談でした。在仏日本大使館に相談したところ、そういう件ならA.A.R.J.F(日本人会のフランス名)に行ってください」といわれて、その所在地を教えてくれたのですが、何のことはない、ここでした」。灯台下暗し、大笑いになりました。
このことがあってから、シアンスポ・エリート臭プンプンだった態度がコロリと変わったのでした。

さて、シアンスポ・パリのCEPに続いたのが、ポリテクのGEPPM協定です。  GEPPMとは「UNE GRANDE ECOLE, POURQUOI PAS MOI」(グランゼコール、僕だって入れるよ)です。同階層の子弟が集中していて多様性がない。学力は高いものの価値観が同質化、均質化している。ここでもEGALITE DE CHANCE DANS  L’EDUCATION(教育の機会均等化)を謳って2005年からGEPPMを適用しています。      
2016年の数字では、ZEP/REPのLYCEE(高校}からの入学生は30人。女子学生が73%とあります。(注3)

(注3) REP=RESEAUX D’EDUCATION PRIORITAIRE 
ZEP=ZONE D’EDUCATION PRIORITAIRE 
教育特別指定地域網です。治安が悪く、風紀が乱れている地域とされ、保護・監視が必要な小学校・中学校・高校の地域ということです。低所得層の家庭が多い、学力は低迷、校内外での暴力沙汰が発生しやすい。特別予算をつけて教員数を多くし、給与額も割り増しとする。さらに屈強な補導員も配置して対応する。そういった措置が必要とされる小・中・高校が
集中している地域。

今回は以上とします。1970年代末から指摘されていた「知(学力、学歴、DIPLOMEなど)と富(所得、資産など)の偏在」、「中央・地方の格差」の視点からGRANDES ECOLESを眺めてみました。

2019年6月29日、 岡本宏嗣  記

プロフェッションリベラル滞在での Auto(micro)-Entrepreneurとrégime général(BNC)の違い、について。

質問。プロフェッション・リベラルビザで翻訳/通訳業を行っています。
2017年に起業し2018年までAuto-Entrepreneur (以下AE)として登録していましたが、将来10年ビザ取得を目指す場合、AEよりもRégime général(BNC)の方が有利と聞きAEをやめ、Régime généralに変更しました。
そこで質問は、
1: 10年ビザの取得にあたって「AEよりもRégime généralの方が有利」とは本当でしょうか?
2: この2つは納税の仕方の違いと認識していますが、AEが経費を計上できない、社会保障費がRégime généralよりも若干安い、以外に何か違いがあるのでしょうか? 調べていてもAEについては色々情報が出てきますが、もう一方に関してはあまり情報が無いので質問させていただきました。

お答え・見立て。
(1)通称は「PL/CLASSIQUE」。SECURITE SOCIALE(SECU)制度機構ではREGIME GENERALですね。以下、「PL/CLASSIC」とします。                          
さて、CARTE DE RESIDENT(10年カード/以下、CDR)申請・取得に当たって「AE/PLよりもPL/CLASSIC の方が有利」には根拠があります。AE/PLが不可とまではいいません。有利ではあるでしょう。AEは、一口でいえば低所得者向けの救済措置です。   「給与が低い?それなら副業で収入を増やしなさい」、「CDDが終わって再就職のメドが立たない?それなら起業しなさい」という起業奨励・応援制度です。 フランス国内の失業対策、労働市場活性化対策でもあります。外国人向けのものではなく、外国人も排除しない、ということです。(注 1)           
 一方、少なくとも5年滞在消化の6年目から認められているCDR申請では、発給の条件として、                       De ressources stables, régulières et suffisantes pour subvenir à ses besoins.(収入が安定している、定期的である、必要十分であることーCESEDA L314-8条)とされています。収入数字の下限が「少なくともSMIC以上」とされていますが、AE制度は「安定・定期的・必要十分」とは折り合いがよくないと見るのですが、いかがでしょうか。    
 
当室相談者の過去例では、「スタートの3年間はPL/AE。それもACRE(特別割引制度)を利用し、4年、5年目がPL/CLASSIC」登録でCDR申請がパスしています。但し、パリではなく パリ郊外県庁です。                                        
先記したようにAE/PLが不可とは断言しません。微妙領域です。 「私は連続5年間(以上)PL/AEで通しました。
それでもCDRが発行されました」という方は是非、ご報告ください。但し、滞在許可証が、PROFESSION LIBERALE(2016年以前)、ENTREPRENEUR/PROFESSION LIBERAL(2017年以降}の場合です。VIE PRIVEE ET FAMILIALEでのAE/PL登録ではありません。

(2)AE/PLとPL/CLASSICの比較、その違いについて。

(a)「所得申告・所得税では基本的に同じ」です。どちらもBNC(34%の職業経費が 自動控除)です。SECU公庫(URSSAFあるいはその下部公庫)へのCOTISATION DE SECURITE SOCIALE(以下、COTISATIONと略記)の支払い方式が違います。(注 2)

(b)AE/PLは、同時進行形で、収入の100%(職業経費の控除がない)に対して22%の率でCOTISATIONを支払います。毎月方式、TRIMESTRE(3か月ごとに年4回払い}方式があり、選択制です。TRIMESTRE方式の場合、1・2・3月の収入数字は4月に申告してCOTISATIONを支払います。以下、4・5・6月は7月に、7・8・9月は10月に、10・11・12月は翌年の1月に申告してCOTISATIONを支払う、というスケジュールです。職種によっては、シーズンがあって、6・7・8・9月は全くダメ、があるでしょう。その逆に、6・7・8月こそ稼ぎ時、もあるでしょう。収入がゼロであれば、COTISATIONもゼロ、の融通が効きます(安定、定期的でないことがモロに表出しますが、CDR申請ではそこまで細かくは見ないでしょう)。

(c)一方、PL/CLASSICは、前年度申告での職業収入REVENU PROFESSIONNEL(職業経費34%控除後(BNC)の数字)に対して今年度のCOTISATIONを支払います(3か月ごとの年4回払い方式)。支払い率は、収入数字によって微妙に動きますが、約30%見当でしょう。、PL/CLASSICは前年度の収入に対して、今年度支払う、ということです。

(d)以上はCOTISATIONについてです。結論はこうです。AE/PLは、収入の100%に対して22%です。PL/CLASSICは、収入の34%自動控除(BNC)後の数字(66%)に対して30%見当です。どちらが安く済むか、結構、微妙ですよ。

(e)次ぎは、所得税についてです。これは、既に触れた様に、AE/PL、PL/CLASSICともBNC適用で、全く同じです。AE/PLの場合、PRELEVEMENT DE VERSEMENT LIBERATOIREといって、2,2%の所得税の前払い方式(選択制)があります。つまり、COTISAION22%+所得税の前払い2,2%=合計24,2%の支払いになります。 前払い2,2%は、翌年5月の所得申告で、BNC適用(34%自動控除)で精算されます。

(f))AE/PLとPL/CLASSICの違いは、COTISATIONの負担については微妙。所得税については同じです。それでは違いがないのでしょうか。あります。PL/CLASSICの場合、REGIME DE RETRAIT COMPLEMENTAIRE(補助年金公庫)から補助年金保険料の請求があります。AE/PLにはないようです。補助年金の保険料まで支払う義務があるのか。SECU法では義務ですが、実質的には、、、。 微妙領域です。

(注 1)AEは、MICRO-EFTREPRENEUR(ME)に名称が変わり、マクロン政権になってからは、事業収入(CHIFFRE D'AFFAIRE)、
職業収入(REVENU PROFESSIONNEL)の上限値も大幅に引き上げれて、様相が変わってきています。

(注 2) BNCはBENEFICE NON COMMERCIALの略称。34%自動控除は、正確にはMICRO BNCです。収入数字が70000ユーロ(2017年度までは33200ユーロでした)上限で適用されます。自動控除とは、職業経費が経費明細、出費帳簿、領収証など一切なしで34%が固定率で引かれる方式です。年間所得が20000ユーロでした、の申告には、34%の6800ユーロが差し引かれて、 「あなたの実質所得は13200ユーロです」になります。PL/CLASSICのCOTISATIONは、この13200ユーロをベースに算出されます。
                              

 詳細は、「所得申告説明会」(毎年4月下旬~5月上旬)にご参加ください。あるいは「滞在相談室」をご利用ください。
 定期滞在相談室  毎月第二木曜日、第四火曜日。要予約 01 4723 3358

2019年6月19日  相談室  岡本 宏嗣
6月20日, 21日に一部訂正・補筆しました。

連絡です。「テスト生用ビザ」で入国された方へ。

連絡。「テスト生用ビザ」について質問を寄せられた方は、
info@zaifutsunihonjinkai.fr もしくは
nihonjinkai@free.fr
へ質問文をお寄せください。

滞在相談室 岡本 宛 としてください。

2019年6月16日  相談室  岡本 宏嗣

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